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かわいいお干菓子を作ろう
阿波が誇る最上級の『阿波和三盆糖』

徳島市から西へ車を走らせ、徳島自動車道の土成ICから車で5分のところにある『服部製糖所』。徳島県に四軒しかない製糖所のうちの一つで、200年前からある在来品種の『竹糖』だけを使い、昔ながらの製法で丁寧に作り続けられています。良質なものにこだわり続ける『阿波和三盆糖』とは、どのようなものなのか、ご紹介します。

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阿波和三盆糖とは?

阿波和三盆糖とは?

全国のデパートで高級食材として並ぶ和三盆糖。みなさんは、和三盆糖の生産地をご存知ですか? 実は、日本国内で和三盆糖を生産しているのは、徳島県と香川県のたった二県だけ。徳島県で生産された和三盆糖は『阿波和三盆糖』と呼ばれ、絹のような口触り、口の中でふわっとほどける上品な甘さが特徴です。

「いいもの」にこだわり続けて150年を超える服部製糖所

和三盆糖の原材料は『竹糖(ちくとう)』と呼ばれる、和三盆糖専用のサトウキビ。徳島県の阿讃山脈のふもとで育つ在来種です。服部製糖所(はっとりせいとうじょ)は、竹糖のみを使用した和三盆糖づくりを創業当時から守り続けてきました。

創業したのは江戸時代末期の1864年。そのころから受け継いだ竹糖の苗は、現在でも自社畑や契約農家で大切に育てられています。ところでこちらの竹糖、サトウキビの一種なのですが、沖縄県で生産されるサトウキビとは全く違います。

成長しても背丈が2メートルほどしかなく、大人の親指程度の細さで見た目はまるで竹のよう。除草剤を使うと枯れてしまうので、すべて手作業で雑草を取り除くのだそう。

竹糖は細いので台風が来ると倒れてしまいます。倒れてしまった竹糖は成長することを諦めてしまうため、一本ずつ人の手で起こしパイプを組み合わせた支えを作るそうです。11月ごろになると収穫の時期。竹糖の甘みが詰まっている根元から刈り取るため、収穫もすべて手作業です。

阿波和三盆糖ができるまで

とても手間のかかる、希少価値の高い竹糖。それでも苦労を惜しまず作り続けるのは「いいものを作り続けなければ、意味がない」との思いを受け継いでいるから。12月中旬から収穫した竹糖で、和三盆糖の材料となる「白下糖」を仕込んでいきます。

収穫した竹糖をきれいに洗って機械で粉砕し、汁を搾ります。搾り汁は濁った緑色。これは灰汁を多く含んでいるため。釜に移し、沸騰させて灰汁を職人がすくい取っていきます。味の仕上がりを左右する大切な工程。つきっきりの作業で根気のいる作業ですが、良質な和三盆糖を作るために、一切の妥協はありません。

灰汁取りした搾り汁を煮詰めて撹拌し、余分な水分を取り除くと茶褐色のとろりとした「白下糖」に。こちらを冷却結晶化したものを精製すると[阿波和三盆糖]の完成です。

職人が丹精込めてつくり上げた、服部製糖所の和三盆糖。現在は、和・洋菓子やそばつゆ、すし酢など料理に使ったり、コーヒーや紅茶のお茶菓子として合わせたりするのもおすすめです。

キュートな干菓子ブランド『わんさんぼん』

キュートな干菓子ブランド『わんさんぼん』

服部製糖所の敷地内に2018年にオープンした可愛いログハウス。ここは、小さな工房兼販売所。店内では和三盆糖のみを使って作ったお干菓子や、お干菓子作りの体験もできます。この工房を立ち上げた想いなどを服部滉輝さんに聞きました。

「こだわりの竹糖から作った和三盆を日々の暮らしに取り入れてほしい、もっと多くの人に知ってほしい、という想いから『わんさんぼん』を立ち上げました。昔ながらのお干菓子というと、大きなものを想像する方が多いのですが、ここで手掛けているのは一口サイズのお干菓子ばかりです。“砂糖”の代用品ではなく、お干菓子をちょっとしたお菓子としてそのまま楽しんでほしいですね」。

「一般的なお干菓子は水あめをつなぎとして混ぜますが、『わんさんぼん』のお干菓子は和三盆糖と水のみで作ります。また、国産のフルーツパウダーなどで色付けをしているので、添加物も一切入っていません。小さな子どもからご年配の方まで、誰でも安心してお召し上がりいただけます」。

『わんさんぼん』で販売されている、お干菓子の顔ぶれはとってもキュート。梅やバラなどの季節感あふれるモチーフや、スニーカーや帽子などのファッションモチーフなど、どれにしようか迷ってしまうほど種類豊富。ウェディングデザインや、おくるみに包まれた赤ちゃんなんかもあるので、ギフトにもぴったりです。味は、プレーン、紫芋、抹茶、珈琲、ほうじ茶などさまざま。

1パック 2個入りで350円。ちょっとした贈り物にちょうどいいサイズです。3パックで1000円、5パックで1500円になるので、まとめて買うとちょっとお得に! ※すべて税抜

服部製糖所の和三盆糖を購入することができます。左上から[白下糖]、[霰(あられ)和三盆糖 50g]、[霰(あられ)和三盆 30g]です。

自分好みの木型を選べる、干菓子作り体験

『わんさんぼん』では、干菓子作り体験ができます。「え?! こんな風にお干菓子って作るの?! 」とびっくりするほど、シンプルな工程。保護者同伴であれば4~5歳くらいの子どもも楽しめますよ。

伝統的な型や季節の型、イマドキのキュートな型など、約30種類の木型から気に入った型を3つ選びます。どれにしようか迷いそう!

サラサラでふわふわな手ざわりの和三盆糖に水を混ぜてこね、型につめてギュッギュッとしっかり押し込みます。

木べらでカンカン! と叩き、ちょっと浮いたら固まっている証拠。パッとひっくり返したら…綺麗なお干菓子の完成です!

「こねる、つめる、ひっくり返す」の3ステップで、オリジナルのお干菓子が約10個出来上がります。手ぶらで参加可能で、出来上がったオリジナルお干菓子は化粧箱に入れて持ち帰ることができますよ。

※添加物不使用のため、冷蔵庫に保管して早めにお召し上がりくださいね。
※和三盆糖の粉が気になる方は、エプロンやタオルなどをご持参ください。

【お干菓子作り体験】
体験料金/2000円(税抜)※体験は約1時間
定員/10名から予約可。7日前までに要予約

予約は電話かHPに記載しているメールにて
開催時間は電話で相談可

レトロなものからポップなデザインまで種類豊富なお干菓子は、オンラインショップと徳島県内一部の店舗でも購入可能です。ぜひチェックしてみてくださいね!

和三盆専門店 わんさんぼん
tel/090-4500-7117
住所/徳島県阿波市吉野町西条東姥御前271-2
営/9:00~17:00
休/木・金曜・最終日曜
HP/https://wansanbon.theshop.jp/