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鳴門は海産物の宝箱!
鳴門海峡の潮流は日本一の速さを誇り、世界三大潮流の一つと言われています。
このため、渦潮が発生し、養分豊富な水が運ばれることが多いです。
これにより、魚たちにとって豊かな餌が提供され、繁殖や成長に適した環境が整っています。
また、鳴門海峡は太平洋と瀬戸内海を結ぶ重要な海の道です。
これにより、多様な魚種が集まりやすくなっていおり、
海流が多様な魚の餌を運ぶ役割も果たし、魚たちが栄養豊富な環境で育ちます。
鳴門市は古くから漁業が盛んな地域であり、多様な漁法が伝承されており、
地元の漁師たちは美味しい魚を獲るための独自のノウハウを持っています。
養殖ブリ
鳴門海峡は潮の流れの速さもあり、非常に水質が良く、飼育に適した環境が整っています。
ブリの養殖はウチノ海で昭和32年に、北灘では昭和37年頃から始まりました。
生簀や漁船の改良、赤潮・魚病対策及び餌の改良などの技術革新で
著しく品質が向上しています。
さらに、徳島初のフルーツ魚である”すだちぶり”の養殖が平成27年に始まりました。
とくしま特選ブランド認定商品「すだちぶり」
すだちの果皮にはビタミン類、カルシウムが豊富にふくまれています。
すだちぶりの可食部には一般の養殖ブリよりビタミンEが多く含まれ
ていることが確認されました。
そのビタミン抗酸化作用により、色変わりを防ぎ、さっぱりとした味
で臭みが無く、食べやすいのが特徴です。
通常の養殖ブリよりも脂がさっぱりしていて臭みがなく、魚が苦手な方にも人気です。
鳴門鯛
潮流の速い鳴門海峡でもまれたマダイは一級品。
鳴門の海は、潮が大変激しく動いているのが特徴。骨に瘤ができるほど厳しい環境のなかで泳いでいるため、「鳴門鯛」の筋肉は引き締まっています。
鳴門鯛の美味しさは、この海域の特性によってもたらされています。
伝統の一本釣り
春と秋の鳴門海峡は、一本釣りの漁船で賑わいを見せます。
江戸時代初期に鳴門の漁師が考案したと言われている、
てぐすを使って始まった伝統漁法。
一尾ずつ釣り上げ手早く〆ることにより、鯛へのストレスや酸欠もなく
「しもふり脂肪分」が豊富で、脂ノリと相まって最高の旨みを味わえます。
タイ網
海底に仕掛けられた小型定置網。長さ50mの「道網」、それに続く長さ50m幅20m程度の「運動場」、そして「運動場」から外へ設けられた「ツボ」と呼ばれる魚捕りで構成されています。
4月に入り、産卵のため鳴門海峡から播磨灘に入ってくるマダイは、体の色みや桜の季節にちなみ桜鯛と呼ばれる。海峡の潮にもまれて身が締まり、味は最高です。
伝統漁法天然はまちの「鳴門海峡一本釣り」
渦が巻く鳴門海峡で行われる天然はまちの一本釣り。
経験豊富な潮の知識と操船技術が必要な伝統の漁法。
渦に流されて磯にはまらないように船をコントロールしながら、
掛かったハマチを引き上げていきます。
また、他の漁船や貨物船にも注意する必要があります。
そんな苦労をして釣り上げたはまちは他の魚に違わず
身が締まり、爽やかながらもしっかりとした旨味が溢れています。
偉大な自然と漁師の創意工夫の恩恵で得られる、鳴門の海産物。
ぜひ、地元でその美味さを味わってみませんか?