特集
日本一の春にんじん
徳島県の「春にんじん」は、出荷量日本一!
吉野川が東西に流れる徳島県は1年を通して温暖な気候と十分な日照、
豊富な水に恵まれています。
特に吉野川北岸の板野郡で多く生産されています。
にんじん栽培が盛んで年間の生産量も北海道、千葉県に続く全国3位の一大産地です。
トンネル栽培
徳島県のにんじんはトンネル栽培が主流です。
トンネル栽培は露地栽培と比べてじっくりと時間をかけて生育させ、
水分を切らした状態で栽培するので、柔らかくて甘く、みずみずしいにんじんがつくれます。
露地栽培より労力がかかりますが、冬の間にきれいな形と美味しさを兼ね備えたにんじんをつくるにはトンネルハウスでの栽培が欠かせません。
また、トンネルをかける前にしっかりとした土づくりをすることが重要で
畑の状態と気候に対する管理に最新の注意をはらってすすめられます。
トンネルを張ったあとは、生育の様子をみながら、ビニールに直径約8センチの穴をあけ、
温度を調節します。130〜145日間のゆっくりと時間をかけて育てられます。
にんじんは夜~朝にかけてよく成長します。
成長途中に収穫すると割れやすくなるため収穫時間の見極めも重要です。
収穫時期は3月から5月。
トンネルを撤去し専用の機械で収穫を行います。
葉と先端の根が切り取られたにんじんが袋に集められ、
割れているものや生育不良のものは手作業で取り除いていきます。
収穫したにんじんは洗浄・選別を行い箱詰めしていきます。
まず人参をプールへ入れ土をやわらかくし落としやすくします。
その後ブラシ付きのにんじん洗浄機を通します。
ブラシでこすられることで一皮向けた状態になります。
そのため洗浄された春にんじんはよく洗ってそのまま調理しても大丈夫です。
洗浄されたにんじんはベルトコンベアにのって選別機へと送られていきます。
規格サイズごとに分けられた春にんじんは割れなどないか確認しながら
手作業で箱に詰めていきます。
出荷先は半数が関東、20%強が中部、20%弱が関西となっており、
関東方面では春一番のにんじんとして大変人気を集めています。
にんじんは加熱調理した後に甘く感じるショ糖の性質を活かしたメニューがオススメです。
にんじんに含まれる栄養素の中で、カロテンは皮膚や粘膜を正常に保つ働きをして感染症を予防したり免疫力を高める効果があります。
強い抗酸化力があり、ガンや心臓病、動脈硬化予防、老化などの抑制に働きます。
カロテンは皮に近い方に多いので、できるだけ皮をむかずに食べる方がよいそうです。
その他、ビタミンB1、B2、Cや食物繊維なども含まれる優秀な緑黄色野菜です。
ジューサーでまるごとすりおろしたジュースも春にんじんならではの甘さとみずみずしさ。
吉野川が産んだ肥沃な土地で育った、徳島の春にんじん、ぜひご賞味ください。