特集
一生に一度は見たい!江田の菜の花 – 種蒔き編 −
毎年3月、棚田が一面の菜の花畑になる、徳島県神山町江田。
美しい「江田の菜の花」の景色がどのように作られるのか?
江田のみなさんを密着取材してきました。
6月初旬の「脱穀編」に続き、今回は第2弾「種蒔き編」です。
■ 第1弾 脱穀編はこちらから
https://www.east-tokushima.jp/feature/detail.php?id=245
種蒔きに欠かせない道具
11月初旬。秋が深まり、少し肌寒くなってきたころ、江田で菜の花の種蒔きが行われます。
今回蒔くのは、6月に脱穀した菜の花を中心とした合計30kg超の種。米の袋3袋分ほどの量です。
![全員で種を蒔く棚田を確認します](/img_data/fe_i_262_4445.jpg)
日曜の朝8時、江田の皆さんが集まります。
どの棚田に、どの種類の種を、どれだけ蒔くのか記されているのがこの地図。
3月の美しい景色のための大切な「設計図」です。
![](/img_data/fe_i_262_4446.jpg)
もう1つ、欠かせない道具、それは種を入れるための「ボウル」です。
みなさん1人1つ持参します。マイボウルに種を入れるときの
「サラサラサラ」という心地よい音に、胸が高鳴ります。種を受け取り、種蒔きへ出発です。
![](/img_data/fe_i_262_4447.jpg)
いざ、種蒔き!
まずは近くの棚田から。2人から3人で1組になって、種を蒔きます。
種をまくコツは「多すぎず、少なすぎず、テンポよく!」
多すぎると密集して育ちづらく、少なすぎると色が薄くなり美しくない。
時間をかけすぎても、終わらない。
ボウルの中の種の量と目の前の棚田の大きさを見比べながら、
バランスよく蒔いていくのは、なかなか難しい作業なんです。
![](/img_data/fe_i_262_4448.jpg)
15分ほどで、次の棚田へ。坂道をみんなで歩いて移動します。
移動中のおしゃべりも楽しみのひとつ。
![](/img_data/fe_i_262_4449.jpg)
山の方に目を向けると、山に朝の光がさしていました。
日の光に照らされる木々の美しさにうっとり。山に囲まれた江田ならではの絶景です。
![](/img_data/fe_i_262_4455.jpg)
広さのある棚田の場合は、一列になって抜け漏れのないように種を蒔きます。
ここで重要なのがチームワーク。同じところに蒔いてしまうことのないよう、
隣の人のエリアを確認しながら、進んでいきます。
ちなみに石垣のそばは日が当たりづらく、なかなか育たないため、蒔かないでOK。
種を無駄にしないよう、丁寧に、でもダイナミックに蒔いていきます。
![](/img_data/fe_i_262_4450.jpg)
種蒔きは1時間ほどで終了しました。
終わった後は、みんなでお茶を飲んで休憩し、解散です。
![](/img_data/fe_i_262_4451.jpg)
編集後記
この日に蒔いた種の花が咲くのは3月の下旬。
芽が出てきた頃に、鹿やウサギに食べられてしまうと
菜の花の数が減ってしまい、鮮やかさが減ってしまうそう。
今年は無事に花が咲くことを願うばかりです。
地元の皆さんの手によって育まれている「江田の菜の花」。
2024年の春に、ぜひ訪れてみてください。
次回は、見頃の菜の花畑をお届けします。
![](/img_data/fe_i_262_4452.jpg)
■アクセス
・徳島駅からクルマで約1時間
■住所
・神山町上分字江田