道沿いには眺望ポイントが多く植生も多彩で、景色が様々に移り変わる美しいトレイル。ほぼ全行程が未舗装の自然道で、途上に点在する庵にはトイレや水場がある。距離も長く、きついアップダウンを繰り返すため、それなりの体力を備えた健脚向き。途中に何度か車道と交差するので、区切って歩くことも可能。

焼山寺から鍋岩集落までは一部石畳が残り、古道の雰囲気漂う山道。鍋岩からは左右内川の渓流沿いに枝垂れ桜の並木が続き、澄みきった青い水流と山村の風景を眺めながら下り続ける。焼山寺側からスタートすると、登りは無いが、急な下り坂が続き、意外と足にきついハードなルート。

雨乞の滝から悲願寺間の約2kmには、渓流のすぐ脇を巨岩の間を縫うように歩く小道や、苔に覆われた岩壁、幽玄な杉の森などが続き、神秘的で魅力満載のトレイル。渓流上に幾つも連なる滝は、それぞれの滝壺までのアクセスも容易で休憩や水遊びに最適。全般的に急な登りが続き、足場が悪い場所もあるため、ハイキング用の靴は必須。

鍋岩集落から脇道に入り、山中を東に向かう遍路道をたどる。ほどなく現れる短くも急峻な峠道を登りきれば玉が峠を越える。峠以降は山の斜面に古民家や柑橘畑が広がる絶景を眼下に眺めながら、ひたすらゆったりとした下り。阿川集落に入れば道沿いのあちこちで、様々な田舎暮らしの風景を模した等身大のかかし達が迎えてくれる。