全体的に豊かな木々に日差しが遮られ、気持ち良く歩けるルート。麓の登山口から山上の寺まで標高差1000ｍ、トレイル上に平坦な場所はほぼ無い。古くからある表参道と鉄塔整備用道を利用した新道は中腹の「中の郷」で合流し、そこから高越寺までは一本道。山中に残る修験の行場の一つ「覗き岩」は絶好の眺望ポイント。中の郷からふいご温泉側に下りずに林道を直進約100mで立ち寄ることができる。

高越寺から高越神社経由で高越山頂に至れば、そこには弘法大師像が静かに独りたたずみ、訪れる人々に鮮烈な印象を与える。修験の山らしく、道沿いの随所に石仏や岩壁の行場などの見所が多い。駐車場から高越寺までの参道は歩きやすい美しい道。一方、山頂から高越神社奥之院を経て駐車場への道は起伏に富み、踏み跡とテープが頼りの細い尾根道と、山歩きの楽しみが凝縮された短くとも満足度の高いルート。